デ

真ゆき

富山で人気の焼き鳥屋「真ゆき」さんの移転の際にご相談を頂き、店舗設計を含むブランディングデザインをROKUで担当させて頂きました。
当初は店舗設計のみのご相談でしたが、時間をかけてヒアリングさせていただく中で、「真ゆき」さんのこれまでのこと、そしてこれからのことを考えたときに、店舗設計のみならず各種ツールの開発も含めた、トータルのブランディングで関わらせていただきました。

移転先の物件探しから伴走し、ブランディングの視点から敢えてとてもわかりにくい立地の高岡大仏裏の空き家をドキドキしながら提案したのを今でもはっきりと覚えています。
敷地内には母家と併設した立派な蔵があったので、その蔵を最大限に活かすことで古い物の中に新しい価値を加えていく、「真ゆき」さん焼き鳥に通じる価値を店舗空間でも表現したいと思い、モルタルの床にはもともと庭にあった石を埋め込み、階段を外し壁を破って設けた個室には敢えてその跡を残すなど、古いものの気配を残しながら新しい空間を創造することに注力し、まさに「真ゆき」さんらしいお店を作ることができました。
後になってわかったことですが、その昔高岡大仏を造られた方のお宅だったそうで、各所の設の良さが改めて納得ですね。

このプロジェクトは私たちROKUが初めて「ブランディング」という視座で関わらせていただいた思い出深いプロジェクトで、当初は店舗設計のみのご相談だったものを、いわば頼まれてもいないもの提案させていただき、結果としてブランディングに取り組ませていただいたもので、コミュニケーションの重要さやクライアントをより良くするためにやるべきことなど、とても多くの学びの機会をいただくことができました。

顕在化した課題解決だけではなく、クライアントすらもまだ気づいていない潜在的な価値や課題を発見、整理し、そしてデザインを通して本質的な「らしさ」を具現化する。
私たちROKUの役割が明確になったエポックメイキングなプロジェクトとなりました。


オープン後、人気で予約が一切取れなくなったと聞いた時、、、
嬉しくて泣きましたっ。



PJチーム

D:田川舞子/ROKU
設計:長守寛之/ROKU
Ph:hiroki tagawa
CL
真ゆき
DT
2021年
PJ
空間設計・ツールデザイン(メニュー・おしぼり置き・傘立て・ペンダントライト・名刺・DM)・器や調度品のセレクト